自分でできる準備と、プロに任せたほうがいいポイント
大田区で会社設立するには?基本の流れと最初の準備

「大田区で会社をつくろう」と思ったとき、最初につまずきやすいのが「どこに何を提出すればいいのか」という点です。会社設立では法務局や税務署、年金事務所など複数の窓口が関係し、しかも大田区内でも住所によって管轄が分かれます。そのため、インターネットで見つけた情報をそのまま当てはめると、窓口を間違えてしまうこともあります。ここでは、まず押さえておきたい基本の流れと、最初に確認しておきたいポイントを解説します。
まずは「どの窓口が担当か」を確認する
大田区に所在地を置く場合でも、住所によって担当の法務局・税務署は異なります。
「近そうだからここかな」という感覚で選ぶのではなく、必ず公式サイトで確認するのが安全です。
・法務局は、東京法務局のホームページで「法人登記の管轄」を検索できます。
・税務署は、国税庁の「所轄税務署の案内」で住所を入力して検索できます。
・大田区は、大森税務署・蒲田税務署・雪谷税務署など、複数の税務署に分かれています。
管轄を間違えると書類を受け付けてもらえなかったり、余計な移動時間がかかったりします。最初の一歩として、「どの窓口が担当か」を確認しておきましょう。
会社設立は「5ステップ」で考えると分かりやすい
会社設立の手続きは、次の5つのステップに分けて考えると、全体像がつかみやすくなります。
- 会社の基本事項を決める(商号・所在地・役員・資本金・事業目的など)
- 定款の作成(電子定款にすれば印紙代4万円を節約できる)
- 法務局に法人登記申請をする(オンライン申請も可能)
- 税務署・年金事務所などへ開業届や各種届出を行う
- 事業開始、銀行口座開設、補助金・融資などの活用を検討する
「いつ、どこに、何を出すのか」が分かれば、会社設立は想像よりもずっと整理して進められるようになります。
自分で進められる!会社設立の事前準備リスト

「できるだけ自分で進めたい」と考える方も多いと思います。実際のところ、事前準備の段階には、自分で進められる部分がたくさんあります。ここでご紹介する内容が整理されていれば、行政書士に相談する際も、時間と費用の節約につながります。
定款に記載する内容は、あらかじめ整理しておける
定款の作成そのものは専門的な部分もありますが、定款に書く内容の「材料」は、事前にご自身で決めておくことができます。たとえば、次のような項目です。
・商号(会社名)
・事業目的
・本店所在地
・資本金の額
・出資者・役員構成
これらをメモやチェックシートの形で整理しておけば、行政書士や司法書士に相談する際に「確認と仕上げ」だけをお願いすることも可能です。
印鑑・銀行・会社名の準備は自己判断で進めやすい
次のような準備は、ご自身の判断で進めても問題のない項目です。
・会社の印鑑(代表印や銀行印など)の用意
・会社名(商号)の候補を考え、似た名前がないか軽く調べておく
・法人口座を開設したい銀行の候補を考え、条件や手続きの流れを調べておく
法律的な細かな制約がある部分ではないため、事前にある程度まで進めておくことができます。そのうえで、「この決め方で大丈夫かどうか」を相談時に確認するというスタイルもおすすめです。
チェックリストにしておくと相談がスムーズ
事前準備は、次のようなチェックリストにしておくと、行政書士に相談したときのコミュニケーションが非常にスムーズになります。
・事業目的は、自分なりの言葉で整理できているか
・会社名の候補は、1つではなく複数用意できているか
・登記する住所(本店所在地)はどこにするのか決まっているか
・開設したい法人口座の銀行候補はあるか
・設立後に補助金や融資の利用を検討しているか
こうした情報が整理されていると、行政書士側も状況を短時間で把握でき、最適なサービス内容や料金プランを提案しやすくなります。
ここだけはプロに確認したほうが安心なポイント

事前準備の多くは自分で進められますが、間違えると後々の手間や損失が大きくなる部分もあります。特に次の2つについては、一度は専門家に確認してもらうことをおすすめします。
定款の作成・電子定款の取り扱い
定款は会社の基本的なルールを定める非常に重要な書類です。紙の定款で自作することもできますが、その場合は印紙代として4万円がかかります。行政書士に依頼して電子定款として作成してもらえば、この印紙代を節約することができます。
また、自力で電子定款を作成しようとすると、専用ソフトや電子証明書の準備などが必要で、実務的にはかなりハードルが高いのが実情です。「定款の作成だけお願いする」という依頼の仕方も可能なので、ここはプロの力を借りる方が、コスト面でも現実的な場合が多いです。
事業目的の書き方と将来の許認可
事業目的の書き方は、将来の許認可取得に直接関わる重要なポイントです。建設業、介護・福祉、不動産、飲食などの分野では、許認可をとるために「事業目的の文言に一定のルール」があります。
事業を始めたあとに「この目的の書き方では許認可がとれない」と判明してしまうと、事業目的を追加・変更するために再度の登記手続きが必要になり、時間も費用も余計にかかってしまいます。行政書士は、将来の事業展開や可能性も含めて、事業目的の表現を一緒に考えることができますので、一度相談しておくと安心です。
大田区で行政書士に相談するメリット

「行政書士に相談するのはハードルが高そう」と感じる方もいますが、最近は、確認だけ・相談だけといったスポットの依頼も増えています。特に大田区には、地元の創業支援や補助金に詳しい行政書士事務所も多く、起業前から相談先として頼りにすることができます。
相談は1時間から、オンライン相談も増えている
忙しい起業準備の合間でも利用しやすいように、1時間程度のスポット相談やオンライン相談(Zoomや電話など)に対応する事務所が増えています。「とりあえず流れだけ聞きたい」「自分で作った内容を確認してほしい」といった相談も可能で、初回の相談で設立までの全体像が見えてくることも少なくありません。
創業補助金や大田区の起業支援情報に強い
大田区には、大田区産業振興協会をはじめ、創業者向けの支援制度が多数あります。創業補助金、融資、社会保険や雇用に関する制度など、起業時に知っておきたい情報は意外と多く、行政書士はこうした情報にもアンテナを張っていることが多いです。
会社設立と同時に、どのような支援や制度が利用できるのかも把握しておくと、事業の立ち上げがより現実的になります。
設立後も「地元の相談先」として頼れる
会社を設立したあとも、契約書の作成、各種許認可の取得、補助金申請、トラブル予防のための書類チェックなど、相談したい場面は次々に出てきます。
地元で信頼できる行政書士がいれば、「何かあったときにすぐ相談できる」という安心感が生まれます。大田区という同じエリアの中だからこそ、地域の事情に合ったアドバイスが期待できます。
まずは「確認だけ」でもOKという気持ちで
「まだ事業内容がはっきりしていないのに相談していいのかな」「自宅で登記するかどうかも迷っている」──そんな段階でも、相談することはできますし、むしろその段階だからこそ有益なアドバイスが得られることもあります。
行政書士への相談は、次のようなイメージで捉えていただいて大丈夫です。
・会社の概要(やりたいこと、予定している住所、設立したい時期)を伝える
・行政書士が、必要な情報や注意点を整理してくれる
・必要な手続きの流れと、費用の見通しを教えてもらえる
「定款だけお願いしたい」「自分で用意した事業目的の文言をチェックしてほしい」「補助金の可能性だけ知りたい」といった、部分的な依頼も可能です。全部まとめて丸投げする必要はありません。
まとめ|「自分で準備+プロの確認」が一番合理的

ここまで読み進めて、「自分でできそうなところもあるけれど、重要な部分はやっぱり不安…」と感じているとしたら、それはとても自然な感覚です。そして、その状態こそが、行政書士などの専門家に相談するのにちょうどよいタイミングでもあります。
・大田区で会社設立をする場合、まずは住所ごとに管轄の法務局や税務署を公式サイトで確認しておくと安心です。
・会社名や事業目的などの事前準備は、自分でもかなり進めることができ、整理しておけば相談の時間と費用の節約につながります。
・一方で、定款の作成や事業目的の書き方は、将来の許認可や節税に関係するため、プロの確認を受けたほうが安全です。
・大田区には、オンライン相談やスポット相談に対応する行政書士も多く、「確認だけ」「定款だけ」の依頼も可能です。
・会社設立は「全て自分でやる」か「全て任せる」かの二択ではなく、自分で準備しつつ、重要な部分だけ専門家に確認してもらう形が、もっとも合理的で安心しやすい方法です。
「まずは確認だけ相談してみる」という選択肢があることを、ぜひ覚えておいてください。大田区で会社設立を考えている方にとって、一歩踏み出すきっかけになればうれしいです。

